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2015年7月10日 (金)

旅するヴァイオリン vol.51 ~ 現代音楽への扉 ~ (7/9)

ヴァイオリン、白井篤氏、ピアノ、海野春絵氏。

西洋音楽年表をひもとくと、近代音楽(19世紀後半~第二次世界大戦の終わりあたり)として、後期ロマン派から無調音楽があり、それらを経て現代音楽に到る(異説もあるでしょうが、私はそのように捉えている。)

今宵はその近代を起点として、現代音楽の扉を開ける道を辿りましょう・・・という趣旨でございました。

「ピアノとヴァイオリンのためのソナタ 第1番(フォーレ)」。

(註:「フォーレ」の記載はプログラムに拠るものです。)

上の方に無調音楽と書いたけれど、それ以前に、後期ロマン派の音楽家たちは、調性を崩壊させたと言っても過言ではないワーグナーに大きな影響を受けた・・・良くも悪くもです。(白井さんもそのようなことを仰ってました。)

確かにその片鱗は見える気がするものの、どちらかと言えば、かなり正調的なソナタであるように感じたし、珍しくも、私の中で何かチリチリと鳴るものがあった。白井さんの演奏でそんなことは、まず感じないのであるが。

多分、本当に、多分、湿気と格闘した結果、曲をねじ伏せてしまいましたかしらね。音楽ホールで聴けば、違った演奏が聴けたと思う。惜しかった。

「イタリア組曲より ガヴォット(ストラヴィンスキー)」。初めてこのイギリス館に伺った時に、この曲が演奏された。「作風変化のストラヴィンスキー」と白井さんが解説して下さったことを、6年たった今でもはっきりと思い出せる。

変拍子の権化でもあるストラヴィンスキー。ハルサイの変拍子についても、お話がありましたが、その変拍子あればこそ、あの「刻み」があり、効果的なのだと思う。

「春(ミヨー)」。複調&多調という言葉は知っていたけれど、ミヨーと結びつけたことがなかった。でもそれらがミヨーの作風の重要なファクターであると知って、そして、「屋根の上の仔牛」を思い起こすと、あぁそうかと思いあたるのだった。

「ヴァイオリンのための4つの小品(ウェ-ベルン)」。新ウィーン学派の中心メンバーで、私的演奏家協会メンバー。・・・とんでなく、かつ、とんでもない換骨奪胎ヨハン・シュトラウスを聴いたことがあったな(ここ にその時のブログあります)。

寡作な人でもあり、私もほとんど聴かない。故に、いつものゲンオンパターンで思索に入ると、今宵のそれは、出口のない迷宮だった。・・・疲れてるな。

「フラトレス(ベルト)」。フラトレスがベルトと、ほぼ同義語であると知ったのは、白井さんが浜離宮のリサイタルでこの曲を演奏するので、予習をしようと思った2011年秋のことだったが、今夜はそれ以上の貴重な話があった。

・・・私にとっての「貴重」ではあるが。

ベルトはミニマリスム(ミニマル・ミュージック)の楽派とされている。年に一度だけ、N響がゲンオンを演奏する貴重な「Music Tomorrow」なるものあり、数年までにミニマルのカテゴリーに入る曲が組まれていた。

私の記憶では、4つの音を基調としての、執拗なリフレインとその破壊が、異様な雰囲気を醸し出していたと思うのだが、白井さんもあの曲はよく覚えいるそうで、ミニマルを解説するための例として引用して・・・ゲンオンは100%、感性と思索で聴いている私には、白井さんの感覚がとても嬉しかった。

そして、ベルトのミニマルは、増幅するミニマル。(「房」「たわわ」という表現で解説されていたけれど、意味はそういうことだと思う。)音そのものは、透明感に溢れているけれど、知らず知らずのうちに、何かが大きくなる曲だった。

これだけガッツリなので、アンコールはなしかと思いきや。

「小さな空(武満徹)」。白井さんの音を知っている人は、どうぞ脳内変換を。どれほど素晴らしいのか、わかりますよね。

なのに、図々しい私は「いつか『翼』も聴かせ下さいね」などと言うのでした。

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